インド ケララ
2020年2月13日~3月19日
約2週間ぶりのコヴァラム。
あのジャングル生活に比べたらなんて都会なんでしょう。。。
と言っても椰子の木だらけで、現地人は皆裸足だけど、、
ともかく
しばらくぶりのヨガの先生から改めて指導を受けたり、、
ニヤルダムでのシヴァナンダヨガセンター(修行場)よりは、コンパクトで、宿泊して、というよりは
レッスンを受けるために通う都会スタイルのセンターにも出向いたり、、
教えたわけでもないのになんで叩けるのか不明だが、
2歳のDNAの中に眠る太鼓魂にグっときたり。
1度来た場所だから安心してヴァケイション。
もはやサウダージな気分。
近くにある都会トリヴァンドラムに出かけ、クオリティーが高いのに安価なヴェジタリアンフードに舌鼓を打ったり。。
観光地ではあるけど伊豆の様な緩さで大好きな場所になったKovalam。
いよいよ旅も後半戦。
今回のインド来訪の最初に降り立った場所であり、飛び立つ最後の場所。
ケララ州の州庁所在地であり、
古代シルクロード時代から栄えていた古都コーチンへ移動。
Wikipediaを読むと
Kochi was the centre of Indian spice trade for many centuries,
and was known to the Yavanas (Greeks and Romans) as well as Jews, Syrians, Arabs, and Chinese since ancient times.
コーチンは何世紀にもわたってインドのスパイス貿易の中心地だった、
ヤヴァナ人(ギリシア人、ローマ人)、ユダヤ人、シリア人、アラブ人、中国人にも古くから知られていた。
とのことで、そりゃ~風情があって当然ですよね。
大航海時代(西欧諸国の植民地時代)にはポルトガルも植民地化してたり、
トルコの様に東洋と西洋が古くから交わる場所でもあるみたい。
スパイスは食品だけでなく、このような香水やお香などにも使われるので、すごく興味深い香りの歴史も垣間見れた。
建物もスタイルもどこか東洋と西洋が混ざる感じがあってある意味モダン(現代的)に感じた。
色使いも南国感がありつつ、歴史の深みからなのか渋さもある
お菓子、スイーツの歴史も長いようでバリエーションも豊富。
凄く甘いのもあるけど、基本自然な食材から作られてるからとても優しく、普通に美味しい。
レストランも植物と共存してるかのようなところが多い印象。
ここコーチンでは新市街地と旧市街地両方に泊まってみる。
いずれにしても海と水とともにある生活。
なんだか八重山諸島の生活を思い出したり。。
裸足の良さも再確認。
土の道なら全然可能だけど、アスファルトの道は裸足には厳しい。
自分はそこの世界しか知らないで育ってきたが、改めてBACK2ROOTSな世界に希望を感じたり、、
そして最終的にこれまたヨガとアーユルヴェーダの施設を持つ宿に。
ここではシンギングボールのメディテーションを体験してみたり。。
ある意味メディテーションという言葉自体もインドで産まれたような気もするので
ゾロアスター、ヒンディー、仏教と脈々と流れる精神・宗教の文化の奥深さも感じた。
下記はイギリス植民地時代に作られた銀行跡地をリノヴェートしたカフェ。
何故か京都の名店CafeMoleを思い出す。
古いものを壊して新しくするのでは無く、
古くなって味が出てきたものに現代的なアレンジを加えて新しくする。
もしくは新しく出来たものに、古くて味が出てるものを加えて深みを加える。
今回インドではホテルやらレストランやら何回もZENという文字を見かけたんだが、
インドで生まれた仏陀のセンスや思想が中国を経由して日本に届き、
独自な発酵を経てZENやWabiSabiという文化が出来上がり、
それがまた母国であるインドにもフィードバックしているのはとても興味深い。
いつでも文化や交流は一方向では無く、互いに影響し合うものなんだな、と改めて思った。
上記の民族芸能の施設に行こうとしたら
新コロナのせいで観れなかったが、、
テレビで…
日本の能、狂言、歌舞伎の原型と言われるらしいが、
声無しでの舞とか間合いとか納得。
お菓子などの味付けだったりちょっとした事に京都を思い出したりするし、
日本の平安時代以降のカルチャーにこのケララは実は多くの影響を与えていたと確信。
やはりアジアだな~🙏🌏
と感慨に浸っていても、
煽りまくるメディアのせいで、ここケララでもアジア人、外国人としてコロナ疑惑を露骨にかけられる様になってきた。
子供が公園で、地元の子と戯れようとすると、親に呼び寄せられ去っていく。
穢れた者とされ。。
何も分からない2歳の子の悲しい顔がただただ切ない。
この日はベジタリアンレストランに来ていた金持ちそうな、
地位が高そうな5ー60代の男女の客から、客席に座った途端、
レポートは取っているのか?といきなり聞かれ、
一か月もインドにいたし、特には無い。
と答えたら、それでも、いろいろ動いているんだろうからマスクをしろ、と。
持って無いし。
と言ったら、買えばいい、と。
上から目線の高慢な態度にいい加減気分を害し、
怖いなら自分がマスクをしろよ。
アドバイスありがとうな。
と答えてやった。
地位が高くて、金は持っていても、
スピリットは低く、失礼、つまり深く高い知性は持ち合わせていない、
見かけだけはセレブリティの映画『ゼイリブ』みたいな奴らだと思った。
やり場の無い怒りが込み上げる、、
もちろんそんな露骨に失礼な人間はまだ少数だが、
貧富関係無く、自分たちを見る顔色に明らかな陰りが見えてきて辛い。
自分たちを見たら何かしらの物で鼻口を隠す行為はこの日だけで10回以上。
とにかく、この切ない想いをバネにしていけたら、と思った。
それでも自然は豊かで生命力は漲っている。
そして飯はうまい。
上記はどう考えても日本のまんじゅうの原型。
今回のインドで本当にヴェジタリアンフードの可能性、そして身体に本当に必要なものを考えさせられた。というか身体で感じた。
日本も明治時代になる前、つまり現在のアベ政権の中心にあるあの財閥が日本を牛耳るまで。。
明治以前の天皇は完全なヴィーガンで、
あの政府が天皇に牛肉を食わせ、神道の信者達が皇居に押し寄せ、警官が射殺して、、って、、
コロナ時に話題になった牛肉券とか笑えない。。
ともかく、、、
いろいろ学ぶ事が多かった今回の滞在だが、ここ南インドケララでは全般的に、
ヒンディー、ムスリム、クリスチャン、仏教徒がまさに共存している。
ヒンディー寺院とモスクと教会がそこらじゅうに存在して、そこに軋轢などは微塵も感じない。
あるタクシードライバーが言っていたが、
ここはケララ GOD’s own country
どんな宗教の人間もここでは仲良くやっていける。
本当にそれを感じれたし、それは可能なんだと強く思えた。
クラシックが好きな人もジャズが好きな人もヒップホップ、トランス、アニソンでも
音楽がそれぞれの中で重要であることは変わらない。
優越ではなく、それぞれが好きなものを尊重することに近いのかな?
自分の音楽性のなかでは全ての民族が協調し,共存する事が出来てはいたが、
現実社会として9/11以降の世界ではそれが実現不可能の様に思わされている。
しかし、ここでは改めてその可能性を観れた。
それはヴィジョン(先見)ありきのこの仕事にもとても大事な事だし、
今後の未来を築いていく1人の人間としても1人の親としても、いい影響を頂いたのは間違いない。
重要なのは次の世代に何を残すのかって事。
そして恐怖と不安に打ち勝つにはクリエイション、創造しか無い。
その為に幸せな未来の世界をイメージする。
インドでは障害者、小人など皆普通に接しているし、本人も堂々と生活している。
優越感ではなく、自分自体は五体満足に生まれ、身体に不具合が無い事に感謝せざるを得ない。
だからこそ障害を持つ人に慈悲の心が自然と芽生える。
他者は自分の鏡であり、かつての自分なのかもしれないのだから。
ともかくケララ、コーチン国際空港に到着。
インドから再びスリランカを経由してギリギリ出国/入国制限を掻い潜り帰国できたが、
スリランカの空港では完全な厳戒態勢で、軍隊が出動して、体温を計らされ、って
まるで社会派サスペンス映画のようなスリリングな状況からの
成田空港のズサンな緩すぎるチェックに一抹の不安を感じつつ、、
吉祥寺着いたらここにも井の頭公園のハナコが!
改めて象に縁がある事も再確認🐘
とにかく世界は繋がっている🌏
ちなみにインドいる間、一か月つまり約30日間一切酒を飲まなかったんだけど、
今思えば12歳から毎週しっかり仲間と酒呑んできたんで画期的な事だった(笑)。
帰った日にDommune、次の日東京の魔の三角地帯、三軒茶屋でDJだったんで
普通ににその今までの人生に戻りましたが(笑)
でも、これをまとめてる今もインドの叡智を感じているし、
少しは体得したのかもしれない。
否、絶対してるでしょう!🔥
最期に下記を。
もし神を知性で理解することができるなら、
神も宗教も必要ではなくなる。
科学と知性だけで十分になる。
しかし、
知性の支配下にある神を必要とはしない。
必要としているのは、私たちのマインドや知覚を超えた、全宇宙を支配し、
知性さえも機能させる至高の力。
その力を信じること。
私たちの内にある、その力の真の源に問いかける。
その宇宙の力への信愛と、至高の力を知るための瞑想を通してのみ、
大いなる自己を知り、統合、平和、静穏にいたる助けを得ることができる。
真実はひとつ
けれどもたどりつく道はたくさんある
(インドの格言)
そしてこの当時公開したアルバムからのPVを。
この文章を読んでくれ、インドの叡智を感じ、
少しでも何かが響き、心の栄養になったと思ってもらえたら幸い。
急速に変化しているこの世の中。
まさに諸行無常。
今までと同じ様にはかないかもしれない。
でも古代から変わらないものもあるし、未来に継承すべきことも多くあると思う。
未来に希望を♪
そして旅は続く
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J.A.K.A.M. (JUZU a.k.a. MOOCHY / NXS /CROSSPOINT)
http://www.nxs.jp/
https://linktr.ee/JAKAM
東京出身。15歳からバンドとDJの活動を並行して始め、スケートボードを通して知り合ったメンバーで結成されたバンドEvilPowersMeの音源は、結成後すぐにアメリカのイラストレイターPusheadのレーベル等からリリースされる。DJとしてもその革新的でオリジナルなスタイルが一世を風靡し、瞬く間に国内外の巨大なフェスからアンダーグランドなパーティまで活動が展開される。 ソロの楽曲制作としても米Grand RoyalからのBuffalo Daughterのリミックスを皮切りに、Boredoms等のリミックス等メジャー、インディー問わず様々なレーベルからリリースされる。2003年にキューバで現地ミュージシャンとレコーディングツアーを敢行したのを皮切りに、その後世界各地で録音を重ね、新たなWorld Musicの指針として、立ち上げたレーベルCROSSPOINTを始動。
2015年から始まった怒濤の9ヶ月連続ヴァイナルリリースは大きな話題になり、その影響でベルリン/イスラエルのレーベルMalka Tutiなどからワールドワイドにリリースされ、DJ TASAKAとのHIGHTIME Inc.、Nitro Microphone UndergroundのMACKA-CHINとPART2STYLEのMaLとのユニットZEN RYDAZ、Minilogue/Son KiteのMarcus HenrikssonとKuniyukiとのユニットMYSTICSなど、そのオリジナルなヴィジョンは、あらゆるジャンルをまたぎ、拡散し続けている。また音楽制作のみならず、映像作品、絵本や画集 のプロデュース、野外フェスOoneness Camp”縄文と再生”を企画するなど活動は多岐に渡る。