THAT IS GOOD THAT IS GOOD

音に導かれる旅 パキスタン 荒野の中に見る未来5

パキスタン 
2023年2月13日~3月7日

今晩のレコーディングの前に、オマールからも勧められた、
特にブッダの断食時の像が有名なラホール博物館に
初めて!単独で公共機関のバスを使って行ってみることにした。
(と言ってもオマールの家からバスステーションまでも遠かったので、そこまでは送ってもらったが)

携帯があるのでGoogle Mapで、ある程度はどうにかなるが、
経験上、それに頼るのは危険で、常に誰かに話しかけ、状況を把握するように心がける。

英語も通じない、全く違う社会状況で、完全に独り。

なかなかスリリングではあるが、それでもワクワクする。

恐怖や緊張感が自分の本能を覚醒する。

ということで到着!

Let’s go!

外国人は地元の人より20倍の価格。

日本もそろそろこうしなきゃいけないかも??

いきなり相当天井高く、趣ある建物に感動。
ウルドゥー文字はアラビックに相当似てるが、独特な柔らかさがある。

当然インド的な雰囲気が漂う。

楽器コーナーはそりゃグっとくる。

なぜかパキスタン人のお上りさん?家族に写真を一緒に撮って、と言われる。
初めてみる?東アジア人に
子供たち緊張(笑)

カラチでもそうだったが、ここラホールでもヨーロッパ系の観光客すらほとんどいない。
カラチで一人白人の男を街で見かけたのと、ラホールではこの前行ったモスクに中国人観光客が何組か、で
全くいないに等しい。

決して国として拒絶してるわけではないが、アフガニスタンとインドに挟まれ、
未だ紛争中の場所。

そりゃ来ないよな。。

Anyway

段々とブッダ感が出てくる。

我々、昭和世代の人間にはお馴染みの『西遊記』で有名なガンダーラはまさに
パキスタンのアフガニスタン国境近くにあるエリアのことで、
そこにブッダは訪れている、ということだ。

日本もおそらく一番メジャーな宗教は仏教なわけで、
それ以前にあった神道より、今は葬式など含め仏教スタイルなわけで、
そのブッダという人物が東洋に与えた影響は計り知れない。

逞しいブッダ。

そして!

出た!
きっとこれだろう、その有名な像は!
確かにすごく存在感がある。

おそらく結構リアルに写実してるのではないだろうか。

ファスティングという言葉はヨガや健康好きにも知られたワードだが、
ラマダンというイスラム教スタイル以前にこの断食というのはどこまでポピュラーだったか分からないが、
自分も12年ラマダンを毎年やっていて、その断食の辛さと良さはわかる。

しかし!

これはすごい痩せようだ。。

常人じゃ無理な世界。

しかもこの穏やかな顔。。。

ブッダ大先輩Respect

そしてヒンディー的な女神像も。

音楽の女神。サラスバティー。
神話と音楽の関係性はどこのエリアでも密接かつ濃厚。

音は全ての始まり、とどの宗教でもされているようだ。

バリとかにも通じるものがある。

まさにバリで有名なガルーダも登場。

そしてなぜか、アフリカンアートも!

色々伝播してきたんですね。

下記は素朴なパキスタンの古来の風景。

https://youtube.com/shorts/7gRNOVl89IA?feature=share

とてもいい感じ。
今みたいにそこら中、銃だらけになってしまう前。。

段々とプリミティブに。。

ウオー土偶感!!!

やっぱりこういう土器の素朴な土な感じはドキドキする!

かわいい。
まだ人類が可愛かった時代。

今は酷くスレてしまって、、、

どこもこの感じは一緒ですよね。。

しかし、このエリアは本当に古い文明があるようで
超有名なインダス文明は紀元前2500年前に遡るとのこと。

https://www.y-history.net/appendix/wh0201-001.html

それに関してはそんなに詳しくはないが、ここでそのヴァイブスの古さに圧倒されつつ、、

下記の写真とか超かっこいいし。

なんだかおしゃれ。

当時、栄えていた街を想像してみたり。

ハラッパ???

https://ja.wikipedia.org/wiki/ハラッパー

なんと紀元前3300年前に遡る消滅した文明らしい。。

どの文明にも終わりは来るんでしょうね。。

この直筆の感じがまた親しみというか、生々しい記録として感じれる。

そして
モヘンジョダロ!

https://ja.wikipedia.org/wiki/モヘンジョダロ

名前だけは知ってた!

調べるとここも紀元前2500年前から1800年まで存在したのは明らかで、
そこから忽然と消えたと言われてる、謎の都市。

なんかの本で核戦争が、オーパーツがみたいなのは読んだことがあったが、、、

下記とか、なんだか分からないが、怪しいな~

鈴木ヒラク君の世界にも通じるものが。。

イケてます。
ともかく。
今発表されても、ヤバイってなるアート。

古代の人たちの表現は情報が少ない分、
創造性があるというか。

そしていきなり近代!

ここら一帯ではデカい組織シーク。

https://ja.wikipedia.org/wiki/シク教

まさにこのエリアはパンジャビ族のシマで、
仏教、ヒンディーが混ざり、イスラム化するまでの土着信仰と言えるのかな。。
現在も2500万人も信者がいるとのこと!

なんだかケンカ強そうというか、、
猛者感がハンパじゃない。

そして1800年代以降のイギリスなど西欧の植民地化に対しての抗争史。

日本もこの時代の武将や政治家は気骨ある顔してる。

で、日本!
東洋大学!

ウルドゥー語・文字の形成は

https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルドゥー語

によると

現在、北インドを中心に、パキスタンに約1300万人、インドに約6000万人の母語話者がおり、
話し言葉レベルでの話者の人口はヒンディー語と共に、中国語、英語につぐ世界第3位とされ
その起源は12世紀、1100年代(日本だと鎌倉幕府らへん)にデリー周辺で用いられていたカリーボーリー方言に
ペルシャ語やアラビア語の語彙を取り入れてできたという。
14世紀以降、イスラーム王朝、ムガール帝国などの時期からポピュラーになり、
18世紀以降ムガル朝が衰退するにつれて、「陣営」の意味を持つ「ウルドゥー」という短い呼び名となって、宮廷でも使われるようになった。

インドの公用語であるヒンディー語と同系の言語であり、パキスタンはウルドゥー語を国語としているが、実際は母語として使用されているのは1割未満。
つまりそれぞれのエリアの言語があるが、イスラム教のシンボルとして、
また現地で話されている諸言語に対する中立な共用語として存在してるらしい。

上記はオマールも尊敬してるパキスタンで有名な詩人でアーティストのカリグラフィー。

日本に住んでいてもそれほど博物館に行くわけではなかったが、
その国、その地の歴史を知る上ではインスタントに学べるので改めて再評価。
感動して外に出ると売店では中国製のおもちゃが並ぶ。。

ドラえもん、、

ともかく独りで搾りたてオレンジジュースで一息。

さあ、そろそろレコーディングに!
Uberでバイクドライバーとやり取りし、どうにか再びサッチャルスタジオに到着。

まだ色々バタバタしてるらしく、屋上でしばし待ち。

https://youtube.com/shorts/Jmtrq45RhZU?feature=share

いよいよ、というかやっとレコーディング。。
短いけど、長かった道のり。。

しかし、
カナダ在住のパキスタン人のおばさん(おそらく年下だけど)が
娘にサッチャルさんから歌の指導を受けたいらしく、
予定していた時間を1時間以上過ぎても、こちらの作業をやらせてくれない…

アクマル氏曰く、彼女は北米に住む富豪の奥さんで、
サッチャルさんが北米をツアーする上での重要なスポンサーでしょうがない、、
とのこと。。

素晴らしいミュージシャンもパトロンいないと大変なんだよな。。
と色々考えさせられる。

ともかく今回アクマル氏が持参したバンスリ(笛)。

手作り感が最高!

で、やっと、教育ママが帰ってくれ、、
録音スタート!

下記はNEW ASIAという曲の録音中、
https://youtube.com/shorts/adno1X10qnU?feature=share

しかし!
サッチャルさんが録音お構いなしに演奏してるし、、(苦笑)
https://youtube.com/shorts/6ddE6lgqpFo?feature=share

でも、この声もちゃっかり使わせてもらった笑

ぜひ彼の声を探してみてほしい!
https://crosspointproception.bandcamp.com/track/new-asia-24bit-48khz

合計5-6曲ほど録音させてもらったが実際に使えたのは4曲。

上記のNEW ASIA以外だと、

CHAIN
https://crosspointproception.bandcamp.com/track/chain-24bit-48khz

の笛のうちの一つ。(実はこの曲は違う人物も吹いている)

NEUTRAL PLACE
https://crosspointproception.bandcamp.com/track/neutral-place-24bit-48khz

NIGHT
https://crosspointproception.bandcamp.com/track/night-24bit-48khz

とにかく最高な音を録音できた!

しかし、未だ腹の調子は悪く、まさにファスティング(断食)状態で、
少し気が抜けたのかフワッとする。。

そこに現地では有名な?俳優が来て、しばし歓談するが、
サッチャル氏とアクマル氏を車で送るらしい。

ということで、自分もUberでバイクを探すが、なかなかヒットしない。

すると、その俳優が露骨にイラつき始める。

敬虔なムスリムっぽいが(そういうアピールはしてるが)、
彼のヴァイブスは全く寛容ではなく、
かなり不快な気分になった。
(こちらはアウェイなのでその感じは出さなかったが)

現地語も喋れず、まだパキスタンに来て間もない旅人に、、、

しかしミュージシャンチームはちゃんとケアしてくれ、
そのキツい俳優のプレッシャーにも冷静さ、ポジティブさを
スタジオの外の真っ暗闇の中でも失わず、、
どうにかバイクドライバーを確保でき、
オマールの事務所まで行ってもらう。

どこでもそうだが、ムスリムでも心の狭い人間はいる。
宗教で内面まで聖人になる人は少ないのだろう。

それでも自分はイスラムは素晴らしい教えだと思う。

ともかく、オマールの事務所にはまた強豪な富裕層のおじさんたちが3-4人いて、
そことも日本代表として、やり(語り)合う。

オマールは先述した様にアーティスティックな面があるので、
完全なる富裕層の割には話しやすい方だが、ガチなやり手ビジネスマン、
しかもパキスタンの猛者たちとやり合うのは
結構な体力と精神力を使う(笑)。
しかも腹を下している状況では、、、苦笑。

ともかく社交もひと段落し、オマールの車で自宅に帰る。

ラホールに来てから早々、いつまで滞在するのか?
と聞かれていて、ミュージシャンが見つかり、録音ができたら、
ということだったので、
そろそろ、なムードが漂うのを感じる。

自分も今日の様に、単独で行動できた方が気が楽というか、融通も効く。

当然、不慣れで、決して安全な国ではないので、彼らのケアがあって、
今その心境にあるのだが、そろそろ自立の時が来たようだ。

2-3日前からこのあとどこに行くかの話題は朝食時に毎回あって、
出発前のガイダンスとして1話でも話題になったタロウという仲間が
数ヶ月前にパキスタンのギルギット、フンザに行っていて、
https://www.saiyu.co.jp/feature/hunza/

そこが良かったという話も聞いていたり、
全く意識せずにそこのレコードを持っていて、

これは完全にガイダンスだな、と思っていたが、
オマールの知り合いのまた富裕層のおじさんが旅行代理店系なのか朝訪れてくれ、
ギルギットの飛行機状況を調べてくれたら、2月は最も寒く、雪で今は飛行機全便欠航中とのこと。

どうしても行くなら、雪山をバスで行くしかない、とのこと。

何かの映像か文章でその崖っぷちのバスの道を見たことあるが、相当過酷な状況で、

改めて一体自分は何しに来たの?
ということを自問自答したら、
当然音を録音する、というのが目的で、
その様な極寒の中、わざわざ行って録音なんかできるのか?
ということになる。

とうことで
選択肢はもう1つ

ペシャワール。。

まさに因縁の地

2001年9月11日からいきなり始まった
対テロ作戦
イスラムフォビア(イスラム恐怖症)作戦

今もパレスチナまで続く、その酷い作戦で最初に最も悲惨な思いをしたアフガニスタン。

その中でも自爆テロも含め、完全なるカオスに陥り、
2019年、自分が最も尊敬する日本人の一人中村哲さんが射殺されたジャラーラバードからすぐの街。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジャラーラーバード

そして誇り高き戦闘民族パシュトゥーン人達の街。

もはや右に行こうが、左に行こうが地獄(笑)。

しかも何のアテも無い。

先ほど強気な発言をしてたが、言うてもカラチからハルーンさんの助太刀により、
オマールの部下のショアブやワリードに助けられ、ここラホールでも手厚く扱ってもらっていたが、
ここからはどちらにせよ、何の保護もガイドも無い。

容赦無く、オマールからもいつ出てくの?
(とまでは言われないが笑)
というプレッシャーをかけられ、せいぜい一週間という最初に言った発言の期日はもはや完全に目前。
というか明日明後日、。

さあ決断の時が来た。

どちらにしても、パキスタンに来た最大の理由は9.11であり、3.11であり、
中村哲さんの死もあった。

そしてここ、パキスタンに着いてから、
明らかにアフガンルバーブという楽器の音を求めている自分の感性、直感。

このラホールではアクマルさん周りでもアフガンルバーブの演奏者は意外にいない様だし、
現在世界でも最もアフガンルバーブが盛んなのはペシャワールで、
ご当地アフガニスタンではご存知タリバンにほぼ全て破壊されているらしい。

これら踏まえて行くべき場所はペシャワールになる。

1話でも話題に出たゴウキ君からも
『多分MOOCHYさんはパシュトゥーン人と気が合いますよ!』
と軽く言われてたし笑

何度もいうが何のツテもないが、行くしか無い!

決定!

決まればなぜか晴れやかなもので、
次の日はラホール最後の観光とパキスタン国立歴史博物館に行くことにした。
ムハンマドがいつものようにオマールの会社から車で連れて行ってくれる。

途中でなぜか、甥っ子が登場し、なぜか、その若造の分まで
自分が入場料を払う。苦笑。

まあ可愛らしいやつだったから良かったが笑

ともかく
PakistanNationalHistoylMuseum

なかなか気合入ってる場所で、

ムハンマドが一応説明してくれるし、

面白い。

というか、ムハンマドは約一週間一緒にいて、上司には絶対見せないお茶目というか素っ頓狂というか
変なおじさんで彼自体がおもしろい。

下記はインド内でイギリスからの独立寸前でイスラム教 vs ヒンドゥー教の

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E9%96%A2%E4%BF%82

まさに骨肉の争いが起こり、
各地で殺し合いが起こり、そこからこちら側に逃げてきた人たちの写真。

悲惨さが滲み出ている写真。

ルワンダやパレスチン、日本でも関東大震災時の韓国、中国人虐殺など
人はきっかけがあれば狂気の沙汰になってしまうようだ。

そこからの独立。

改めて、一つの国が出来上がる行程を見ると、すごい話だと思う。

国家を作るとは、まさにアイデンティティを作り出すこと。

それは政治だけではなく、文化、価値観にまで及ぶのだ。

プロパガンダとしても当時重要だった映画や音楽にもそのアイデンティティはふんだんに込められている。

当然、兄であるインドの影響はあるが、弟ならではの個性を出そうとしてる時代。
でもいい線いってる!

ここの博物館のアートディレクション担当の人が相当センスいい様で、
エイキシビジョンのレイアウトやカラーリングが本当に素晴らしいと感心!
外国人から見て、そう思わせるのって相当重要だと思う。
日本大丈夫???
今度外人感覚で日本の国立博物館に行ってみよう。

パキスタンの映画産業の黄金期。

今は完全に衰退してるとのこと。。。

なんかビザールなエキゾ感がたまらない。

そして偉大な詩人、作家達。

オマールからもパキスタンには偉大な詩人がたくさんいると聞いていた。

彼らの言葉は民衆の中にパキスタン人としてのアイデンティティーという種を植えたのだ。

そして産業。

文化。

カラチで聞けたバロチスタン(BAROCH)のミュージシャンを思い出す。

大満足で出たあと、

https://youtube.com/shorts/0fqmG_bV3u8?feature=share

3人で公園でプラプラ。

帰りはずいぶん遠くのホテルでオマールがゴルフ仲間と遊んでいるらしく、甥っ子は下ろして、
2人で1時間くらいドライブ。

結構な高級ホテルから出てくるオマールを見て、
ほんとお金持ちなんだなと改めて思う。
住んでる世界が違う。。

そんな夜中の帰り道、職質というか、自分が外国人なので30分くらい尋問された。
オマール曰くカラチでまた自爆テロがあったから、、とのこと。。

そりゃ外国人も寄り付かないわ、これじゃあ。

帰り道オマールとアートについて熱く語り合うが、やはり彼の周りの音楽家は
相当セレブ系で、自分の様な何処の馬の骨ともわからない奴が関われる地位にはいないことも痛感。

ともかくどうにか無事帰宅し、次の朝。

出発の日が来た!

ムハンマドが家まで迎えに来てくれ、バスターミナルまで連れて行ってくれた。
最期にお互い
ワッサラームアレイクム
あなたに幸あれ
と抱擁し別れた。
(彼からは今もちょこちょこ元気か?とWhatsUpにメールが来る)

まずはイスラマバードまで向かう。
同席した若い子はラホールのアート系の学校に行ってるらしく、
英語も結構喋れ、いろいろ話す。

途中のインターでパキスタンの広大さを感じたり、

関所みたいなところで、カシミール問題
https://ja.wikipedia.org/wiki/カシミール紛争
を感じたり、

アフガニスタンに近づいていることを景色から感じたり、
https://youtube.com/shorts/2RZMK7dR4Go?feature=share

3-4時間でイスラマバードに到着。
再度ペシャワール行きのバスをゲットし、
2時間近くターミナルマで待つ。
ビリヤニ弁当?がなかなか美味い。

もう辺りが暗くなる頃、1時間くらいバスが遅れて到着。
結構ヒヤヒヤさせられたが、ともかく乗車出来て、暗い夜道の中ペシャワールに向かう。

約3-4時間の後半1時間くらいで近くの座席にいた男と話をすることになり、
自分もミュージシャンで、全然紹介できるよ!
と幸先のいい話!

WhatsUpを交換し、明日でも会おう、と。

間もなく、だいぶ遅い22時頃にペシャワールに到着。
蜘蛛の子を散らすように乗客は消えていく。
その彼も。。

外国人はおそらく自分だけだったのだろう。
取り残された感がすごかったが、
どうにかBooking.comで予約した宿まで連れて行ってくれるタクシーを見つけ、交渉し、乗車。

携帯もガラケーのおじさんの車は恐ろしくボロい。

ここではUberは期待できないのかも。。

でもカタコトの英語で会話し、人のいい感じで安心。
見かけは完全なるパシュトゥーン人

メディア操作でタリバン的な?テロリスト的な?イメージをまさに洗脳されているが、
彼らの目の奥にある気高さ、優しさは今まで会ったことのないもので少し感動する。

とにかくスレてないのだ。

そしてホテルに到着。

余裕で銃を持つ、だいぶ厳重なセキュリティー体制にここでのリアリティーを感じる。
ホテルの部屋はいい大きさ。

もしかしたらホテルの部屋で録音することもありうる、と
経験上想定していたので、少し高くても広めの部屋を予約しておいたのは正解だった。

で、早速、先ほどバス車内で話した彼にメールをする。

最初は

OK ルバーブプレイヤー知ってるからアレンジするよ。

というノリだったが、途中でいきなり、

『OKブラザー 気をつけな
どんな国にも良いやつも悪いやつもいる
だから誰も信用するな。』

と。

一瞬どういうこと???

と動揺したが、
そうか、奴はそういうフリをしてたのか、、、

そのメールにGOODマークだけして会話を終えた。

夜中のペシャワール。

静けさの中にも外は銃声のような音がする。

幻は消え、改めて現実的にゼロからのスタートになった。

ともかく寝よう。

旅は続くのだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

J.A.K.A.M. (JUZU a.k.a. MOOCHY / NXS /CROSSPOINT)
http://www.nxs.jp/
https://linktr.ee/JAKAM

東京出身。15歳からバンドとDJの活動を並行して始め、スケートボードを通して知り合ったメンバーで結成されたバンドEvilPowersMeの音源は、結成後すぐにアメリカのイラストレイターPusheadのレーベル等からリリースされる。DJとしてもその革新的でオリジナルなスタイルが一世を風靡し、瞬く間に国内外の巨大なフェスからアンダーグランドなパーティまで活動が展開される。 ソロの楽曲制作としても米Grand RoyalからのBuffalo Daughterのリミックスを皮切りに、Boredoms等のリミックス等メジャー、インディー問わず様々なレーベルからリリースされる。2003年にキューバで現地ミュージシャンとレコーディングツアーを敢行したのを皮切りに、その後世界各地で録音を重ね、新たなWorld Musicの指針として、立ち上げたレーベルCROSSPOINTを始動。
2015年から始まった怒濤の9ヶ月連続ヴァイナルリリースは大きな話題になり、その影響でベルリン/イスラエルのレーベルMalka Tutiなどからワールドワイドにリリースされ、DJ TASAKAとのHIGHTIME Inc.、Nitro Microphone UndergroundのMACKA-CHINとPART2STYLEのMaLとのユニットZEN RYDAZ、Minilogue/Son KiteのMarcus HenrikssonとKuniyukiとのユニットMYSTICSなど、そのオリジナルなヴィジョンは、あらゆるジャンルをまたぎ、拡散し続けている。また音楽制作のみならず、映像作品、絵本や画集 のプロデュース、野外フェスOoneness Camp”縄文と再生”を企画するなど活動は多岐に渡る。

pagetop